祈りの幕が下りる時
刑事、加賀恭一郎シリーズのフィナーレを飾るこの作品。
日本橋で起きたアパート内の女性自殺事件。
女性はアパートの住人ではなく、契約者の男も行方不明。
滋賀在住のこの女性が何故東京で殺されたのか。
加賀恭一郎はこの事件の捜査中に幼い頃失踪した自身の母親に繋がるヒントを見つけ激しく動揺する———
ネタバレありです。
被害者の学生時代の同級生、浅居博美を演じるのは松嶋菜々子さん。
加賀刑事とも事件以前に面識があります。
自分には母性がない、子供を堕ろしたことがある…そんな赤裸々な話を会って間もない加賀にしていた。。
さらに被害者と会った時の会話内容、ごく普通すぎて…麒麟の翼の劇団ひとりのようなあやしい余韻があって。。
壮絶な過去を持つ浅居博美。
14歳の彼女を演じるのは桜田ひよりちゃん。
あらゆるドラマで彼女の演技力は知っていましたが、
私は今回演じる姿を見ていつも出るはずの涙は出ず、
とにかく画面に引き込まれて、集中していたのかのめり込んでしまってました。
彼女は博美でした。
彼女の父親を演じる小日向さん。
ほんとにすごかった。
浅井忠夫が小日向さんでよかった。
私がこの作品にハマったのも、きっと俳優さんたちの演技なんだなって思いました。。
わたしは赤い指はハード本の時に読んでいて、
加賀の父親…東野さんが時折出してくるよくわからない家族観や美学に全く共感出来なかったのですが、
家族の繋がりをより濃く出しているこの親子にはずっと胸を締め付けられていました。
だからと言って私は殺人絶対に肯定しませんが。。
被害者だってこの人たちを思う人はきっといたわけで。
《総括》
この作品は白夜行であり、容疑者Xの献身なんだと思いました。
(ちょこっと。)
飯豊まりえちゃん。
MARSで初めて見かけて好きな女優さんだったのですが小日向さんとの親子感なさすぎて、
ハッピーオーラすごすぎてなんか浮いて見えてしまいました。
あと14歳だとあんなに父親に(精神的ではなく)ぴったり体を寄せるかなぁと。
そこだけ気になりました。
加賀刑事が日本橋署にこだわった理由…そうだったのか。。
これから原作読みます!